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個別記事の管理2007-04-02 (Mon)
ダービー駅の外は小雨が降りだしたところでした。
タクシー乗り場はすぐわかりました。
先頭の車の運転手さんに、「I want to go to Belper」「How much?」と言ってみました。ところが、運転手さんは、何か長い文章を言っています(汗)どうやら「ベルパーは初めて行く。ベルパーのどこに行きたいのだ?」と言っていると思われました。
私にしても、ベルパーのどこ、というあては元々ありませんでしたから、示しようがありません。持っていった家並みの写真をプリントアウトしたものを見せました。ベルパーには、工場に勤める労働者たちの長屋があったようです。
すると、「他に行きたい所はないのか?」と思われる質問があり、私は「クロムフォード」と答えました。こちらは工場の跡がある場所です。
運転手さんは、ベルパーなら£15(約3500円)、クロムフォードなら£25(約6000円)だと言います。
ベルパーまで乗せていってもらうことにしました。
一時はどうなることかと思いましたが、なんとかベルパーまで行けそうでほっとしました。途中で、「ベルパー駅」と言えばよかったと気付いたのですが、どこで降ろしてもらえるのか見届けたくなり、そのまま黙っていました。
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車窓から見た高い煙突のある建物(ベルパー近く)警告する指のようにも見えます。
「廃墟になった製糸工場の名残の巨大な煙突が、黒々と不吉にそそり立っていた」(6巻2章p.32)
「あのそびえ立つような製糸工場の煙突が、巨大な人差し指が警告しているかのように、通りの上に浮かんで見える」(6巻2章p.35)

結局、「ベルパー駅」の表示を通り過ぎてしばらく行った大きな工場前で降ろしてくれました。
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この時のメーターの表示は£16.7(4000円弱)でした。この金額で請求されるのか、£15で請求されるのかわかりませんでしたが、既に£15と、チップとして£2コインを用意してありました。タクシーのチップは料金の10~15%だとガイドブックにあり、そうなると£1.5~£2.2ということになるからです。結局運転手さんは、メーターを指しました。金額が違うでしょう、と指摘する言語的能力もエネルギーもなく、さらに1ポンド足して£18渡しました。これだと16.7+1.67=18.37でちょっと少なめのチップが入っているという感じだと思ったのです。
が、運転手さんはどういうわけか、1ポンドと5ペンスをお釣りとしてくれました。どういう計算かわからず、「ティップ」と言って渡そうとするといらないというようなジェスチャーをします。運転手さん、言葉のわからない外国人を適当な所で降ろしてしまった、との罪悪感でもあったのでしょうか。私はここでよかったのに。でも、なんだか嬉しかったです。
この後どうせ駅を利用することになるので、通り過ぎた駅を目指して戻りつつ、家並みを見ていきました。
すると、いかにも古そうなレンガの建物が向かい合う通りを見つけました。ネットで見つけたmill workerのcommunityではないでしょうか。
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この通りを行くと少し新しい建物の町並みに移行してしまうので、袋小路にはなっていませんでしたが、このまま行き止まりでもあれば、私のイメージするスピナーズ・エンドそのものでした。
「荒れ果てたレンガ建ての家が、闇の中にどんよりと暗い窓を見せて、何列も並んで建っていた。(6巻2章p.33)
何列も、というわけではありませんでしたが、こんな通りは他にもありました。そして道も年季の入った石畳でした。
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「壊れた窓を通り過ぎるナルシッサの足音が、石畳にこだました」(6巻2章p.35)

一軒の家が売りに出されていたので、ちょっと撮ってみました。
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わかりにくいのですが、下段右側の写真の窓の奥には、向こう側の窓と外の風景が少し見えています。扉の向こうの部屋の奥行きはそれほどないというか、奥には部屋がないのです。二階にはありますが。一軒あたりの幅からして横にもう一部屋あるかどうかは、わかりません。左側の写真が、ほぼ一軒分の幅なので、かなり狭いのではないでしょうか。
「入ったところがすぐ居間になっていた。暗い独房のような部屋だ。(6巻2章p.36)
実際隠し扉と隠し部屋でもなければ、ワームテールとの同居も難しい感じです。

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一番奥ではないけれど、奥の方の建物の前にて撮影

それでも路上駐車の車が示すとおり、ここには人が住んでいて、時々一人二人、通りを歩いています。若い人が一人で住んでいる、といった様子でした。ここで、怪しい二人連れの東洋人が、写真を撮っている、などと思われたくなかったので、非常に気を遣って撮影していました。
特に、「先生」を撮影する時は。
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この街は、思っていた以上に田舎でした。私のイメージでは、最初に降りた駅、ダービーの方がスピナーズエンドのある街に近い気がします。
さすがにローリングさんもここまで辺鄙な場所をイメージしてはいなかったかもしれない、と思いつつ、私はとても満足していました。
街の近くに川は流れているものの、臭気の漂うようなどぶ川ではないし、家並みも何列もあるわけではないけれど、その古い長屋は、確かに私のイメージするスピナーズ・エンドだったからです。
息子に見えないよう、こっそり感動の涙をぬぐっていました。
レンガ造りの長屋の一角で、スネイプ先生がどんな幼少時代を送ったのか、マグルの掃き溜めのような場所で、いつから自分が魔法使いだと知っていのか、考え出すときりがありませんでした。
* Category : 1回目(2007年3月)
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